Frederic Mazoyer氏は、常に電動化を第一に選択してきました。産業機械製造の製品取扱い作業に空圧システムや油圧システムを採用することもありましたが、電動化のメリットは彼にとって明らかでした。正確な動作と環境にやさしい点が挙げられます。電動シリンダーは実際の作業にしかエネルギーを必要としません。空圧式や油圧式ではコンプレッサーが必要になります。
Mazoyer氏はMZRを2006年に設立しました。産業機械製造のための製品とソリューションを提供することが目的でした。ここでは柔軟性と可動性が重要な要素になります。
「多数の生産ラインでプロセスと要件は常に変化し続けます。企業は生産ラインの調節と変更を繰り返していかなければなりません。当社の製品はまさにそんな場所に提供されます。作業の流れがいつも最善の状態に維持されるようにするのです」とFrederic Mazoyer氏は説明します。
MZRの目標は、Plug & Play™ソリューションで生産を最適化することです。LINAKの電動シリンダーはMZR製品の重要な構成要素です。電動シリンダーは製品取扱い作業に動きをもたらし、作業環境も柔軟に変更できます。

様々な目的に対応する電動シリンダー
MZRの取扱い製品の中でも重要な部分を占めるのは、様々な機能を備えた豊富なラインナップの組み立て作業台です。シザーズ機構で高さを調節できる作業台以外にも、MZRは傾きを調節できる組み立て台を提供しています。大型ガラスプレート、ファサードパネルなどの建築材料を簡単に加工できて、輸送や後の組み立て作業のために傾けることもできます。
傾斜機能を実現するためにMZRが使用しているのがLINAK®電動シリンダーです。十分な推力があり、既存の電動システムへの組み込みも簡単です。空圧・油圧システムとは異なり、動きを正確に制御できます。バッテリーシステムを使用した移動式組み立て台は柔軟性のある使い方が可能で、生産ライン内での移動がしやすくなります。

「当社にとっては、作業者が常に最適な姿勢で作業できることが重要です」とFrederic Mazoyer氏は説明します。「利便性と効率が高まるだけでなく、何よりも作業者が筋肉を傷めずにすみます。」
高さ調節が可能な作業台は生産ラインで人気があります。MZRはシザーズ機構で高さを調節できる移動式作業台の幅広いラインナップを用意しています。移動させなければならない部品が大型で重量があることは少なくありません。そこで力を発揮するのがLINAKの電動シリンダーです。
LINAK電動シリンダーLA36は、最大6,800Nの推力があります。それでも推力が足りない場合は、ドライバー内蔵の電動シリンダー2台を正確に同期運転させることもできます。
IC 電動シリンダーを採用する利点
LINAKはしばらく前からドライバー内蔵型(IC)電動シリンダーを提供しています。IC電動シリンダーは様々な可能性を実現します。LINAKでは4つのICオプションを用意しています。Basic、Advanced、Parallel、BUS通信オプションからお選びいただけます。複数の電動シリンダーを同期させて動かす場合には、「Parallel」が最適です。同一のIC電動シリンダーは最大8台まで組み合わせて同期させながら動かすことができます。特別な制御装置や配線は不要です。電動シリンダーはBUSシステムで直接通信します。
「当社の製品には、静音とパワーが求められます。LINAK電動シリンダーはソフトスタートに対応しており、当社の要件にぴったりでした」とFrederic Mazoyer氏は言います。ほとんどの部品の重量は最大300kgです。動かすための推力に加え、電動シリンダーには安全のための自己保持力もあります。「ここもLINAK製品が優れているところです」とMazoyer氏は話します。
あらゆる作業プロセスの電動化が進んだおかげで、10年前に比べて生産の省エネ化の需要が高まっています。MZRでは、あらゆる製品を顧客の要件に合わせて個別に生産しています。つまり、要件が大きく異なる場合があるということです。しかし、生産環境での作業工程を支える最適な人間工学的サポートはどの顧客も希望します。LINAKの電動シリンダーなら、動きは静かで省エネ、信頼性も確かです。